釜山名物

2022年6月 新しいページ「釜山の名物」ができました。
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釜山には地形と歴史が生み出した、名物や郷土料理がたくさんあります。釜山ならではの料理を味わいながら、その背景にあるストーリーもお楽しみください。

◇デジクッパ 돼지국밥◇

釜山人のソウルフードデジクッパ。豚骨を長時間煮込んだスープにごはんを入れて食します。白濁したスープは意外にあっさりしています。釜山を離れた釜山人が、故郷の味として思い出すのがデジクッパです。西面市場裏のデジクッパ通りには専門店が並び、豚骨を煮込むずん胴から湯気と匂いを漂わせています。

 

◇ミルミョン 밀면◇

小麦粉を主原料とした冷麺の一種。こちらも釜山人のソウルフードとして親しまれています。朝鮮戦争時、食料不足の折に救援物資だった小麦粉を代用して作られたのがミルミョンです。一般的な冷麺はそば粉、ジャガイモやサツマイモが原料です。冷麺同様にムルミルミョンとビビンミルミョンがあります。

Photo:Kei Suzuki

 

◇コムジャンオ 곰장어◇

タンパク質豊富な食材として、昔から庶民に親しまれてきたコムジャンオ(ヌタウナギ)。松の葉で燻し焼く機張のコムジャンオが有名です。チャガルチ市場のそばにコムジャンオ通り、釜田市場のそばにもコムジャンオ通りがあります。海雲台市場にもコムジャンオ専門店が多いです。コチュジャンで辛く炒めたコムジャンオは焼酎の肴にぴったりです。

Photo:Kei Suzuki

 

◇テゲ 대게◇

機張名物のテゲ(タラバガニ、ズワイガニ)。機張市場の中央部にはテゲ料理専門店がずらりと並びます。店頭の生簀から取り出して使うテゲは、新鮮でジューシー。量り売りしたテゲを店内で調理してくれますが、観光客にはわかりやすいコース料理がおすすめです。テゲの旬は秋冬、この時期には一層おいしくテゲが楽しめます。

◇ナクチポックム 낙지볶음◇

釜山で水揚げされたナクチ(手長タコ)を使った料理も釜山自慢。ナクチをコチュジャンとともに辛く煮込むナクチポックムが人気で、市内にはナクチポックム専門店も目立ちます。また、ナクチフェは生きたナクチを刺身にしたもの。皿の上でもウネウネ動いている様子は、かなりのインパクトです。

◇冷菜チョッパル 냉채족발◇

市場の店頭などでも見かけるチョッパル(豚足)は、豚の足を醤油だれで煮込んだ料理です。香辛料を加えているため臭みもなく、コラーゲン豊富な美容食として女性にも人気です。また、スライスした豚足と野菜に酢醤油をかけた冷菜チョッパルは、さわやかな風味が魅力。釜山ならではの自慢の一品です。

Photo:Kei Suzuki

 

◇オリベクス 오리백숙◇

鴨を丸ごと鍋に入れて煮込んだ、野趣あふれる料理。地元では郷土料理としてだけではなく、栄養価が高い鴨肉は滋養強壮食としても親しまれています。オリベクスは金井山の山城村や機張などが有名です。

◇黒山羊プルコギ  흑염소불고기◇

金井山の山城村が本場の郷土料理。素朴な自然の中で放牧された黒山羊の柔らかく滋味深い肉質が自慢です。高タンパク低脂肪、鉄分豊富でヘルシー、臭みもなく食べやすいです。山城村では地酒の金井山城マッコリ(下記)とともに味わえます。

Photo:Kei Suzuki

 

◇金井山城マッコリ 금정산성막걸리◇

民俗酒第一号指定、地理的表示団体標章登録の釜山の銘酒。約500年の伝統を持つ麹と金井山の清水を用いて、山城村で醸造されています。金井山城マッコリは生酒のため発酵成分も生きたままで、麹の香りがほんわり漂います。アルコール度数8%。

Photo:kei Suzuki

 

◇カンジャンケジャン 간장게장◇

ワタリガニを生のまま、甘辛い醤油だれに漬け込んだもの。プルプリした食感が魅力で、ごはんとの相性も抜群です。機張市場ではおみやげ用に瓶詰めで販売している店もあります。市内にもカンジャンケジャンの名店があるほか、単品としてメニューに並べている店も目立ちます。

◇海鮮パジョン 해물파전◇

イカや貝などの海の幸とネギがたっぷり入った入ったパジョン(チヂミ)。パリパリに焼き上げられた海鮮パジョンは香ばしさも自慢です。釜山の在来市場では必ず海鮮パジョンを出す店が見つかるはずです。雨の日には雨音を耳にパジョンとマッコリを堪能するのも、人々の楽しみのひとつです。また、東莱には朝鮮時代からの歴史を伝える東莱パジョンがあり、名店を訪れる観光客も多いです。